北欧家具の華・・・成形合板

北欧家具の華・・・成形合板

2015.7.2 デザイナーコラム

雨に映える紫陽花の花も美しく、吹く風も次第に夏めいてまいりました。
こんにちは。空田成海です。(名前です。)人生初のメールマガジンに挑戦しております。
なんとなくこなれた感じの書き出しにしようとしてみましたがこの後が続きません。
人間、無理は禁物です。

さて今回は“mold plywood / 成形合板” ~曲がった木の椅子~ のお話です。

『 重ね “合わせ” た “板” で “形” を “成す” 』
文字通り、数枚の単板(薄い木の板)を重ねあわせた“合板”に熱を加えながら型で押し、
“曲線を作り上げる”技術のことです。

この技術が家具に盛んに使用され始めたのは1930年代。
「成形合板」はそれまでの無垢材(木のかたまり)では難しかった、
複雑な曲線表現を可能にしました。

この技術に可能性を感じたデザイナーや建築家たちは、
その後数多くの魅力的な作品を残しています。

今回はそんな成形合板家具の“目利きポイント”を3つ!ご紹介します。

ひとつめは、軽さ。
少ない材料で強度を保てる成形合板は無垢材に比べ “軽く” つくることができます。
家具の中でもなにかと動かすことの多いチェアなどでは、
座り心地や美しいデザインだけではなく、簡単に動かせることも大切なポイントです。
軽いからストレスなく使える。それも優れた家具の性能です。

ふたつめは、曲線美。
薄くても強度を保てる成形合板は、無垢材では出せない
“複雑な曲線やフォルム”を可能にしています。
その美しさもまた、世代を超えて愛される家具に重要な要素のひとつです。

みっつめは、しなやかな強さ。
合板は、繊維方向が90°互い違いに重ねることで、
“硬さ”ではなく、衝撃を吸収する“しなやかな強さ”を発揮します。
これが成型合板ならではの“心地よい座り”を生みだしています。

こんなポイントを意識しながら街に潜む “曲がった木の椅子” をさがしてみてください。
これまでは気付かなかった感動と出合えるかもしれませんよ!

写真:ノーブル LDシリーズ

空田成海 / エアタ ナルミ