夏も日本茶を楽しもう。(前編)

夏も日本茶を楽しもう。(前編)

2019.8.8

すっきりとしない長い梅雨も明けて、いよいよ夏本番がやってきましたね。今回のスタイルでは、日本の夏には欠かせない美味しい冷茶など、日本茶の楽しみ方をご紹介します。ご協力していただくのは、人形町で2018年11月にオープンしたばかりで話題の日本茶カフェ「ShiZen Tea(シゼンティー)」さん。人形町駅から徒歩2分の路地裏に佇む古民家を改修したお店で、メニューは煎茶、玉露、抹茶が中心。鹿児島や宮崎、静岡などの産地から上質の茶葉をセレクトし、茶葉本来の美味しさを伝えるため、抹茶ラテなどのアレンジはせずに、ナチュラルにお茶のみでの提供にこだわっています。

波一珍 湯呑・Sawa 茶たく・

波一珍 湯呑 ¥690(+税)/ Sawa 茶たく ¥650(+税)/ 波一珍 ポット ¥2,290(+税)

そんな「ShiZen Tea」の店主である麻生陽介さんに、ケユカのお茶グッズを使っていただきながら、日本茶におすすめの茶葉や淹れ方、お菓子との組み合わせまで、お茶の楽しみ方をたっぷりと教えていただきます。


香駿・さえみどり・棒ほうじ茶

おすすめの茶葉としてご用意していただいたのが、こちらの3種類。まず、茶葉には大きく「浅蒸し」「中蒸し(普通蒸し)」「深蒸し」と、3つのタイプがあります。摘んだ茶葉は酸化発酵を防ぐために最初の工程として蒸すのですが、その時間が短いのが「浅蒸し」、長いのが「深蒸し」です。「浅蒸し」は針のように細かい整った茶葉になり、味わいとしては、澄んだ香りと旨味が特徴。「深蒸し」は、柔らかく細かく砕けた茶葉で、甘味とコクが出やすいそうです。

静岡県本山産の「香駿」は、浅蒸しで、フローラルで柑橘系の香りが立ち、芯の通った綺麗な渋みとほのかな甘みで構成されるすっきりとした味わい。「浅蒸しで香りが立つ茶葉は、常温だと香りが開かないので、水出しポッドを使って低温で長時間かけて作るのがおすすめです」と麻生さん。と鹿児島県霧島産の「さえみどり」は深蒸し茶。豊かな甘みと旨味があり、まろやかで深みのある味わい。常温で淹れても味がしっかりと出るので、急須を使って氷で冷やすだけでも美味しい冷茶に仕上がるそう。鹿児島と静岡の茶葉をブレンドして作ったShiZen Teaオリジナルの「棒ほうじ茶」は、ビターチョコレートのような香ばしさとほんのりとした甘さが特徴です。

では、さっそく麻生さんに冷茶を淹れていただきます。


耐熱ガラス 茶こし付きサーバー

耐熱ガラス 茶こし付きサーバー・Neiza ダブルウォールグラス

耐熱ガラス 茶こし付きサーバー ¥1,500(+税)/ Neiza ダブルウォールグラス 230ml ¥490(+税)

まずはポットを使って水出しで作る方法から。茶葉には「香駿」を選び、ポットにはケユカの「耐熱ガラス 茶こし付きサーバー」を使用。作り方はとてもシンプルです。ポットに茶葉を入れて、水を注ぎ、冷蔵庫で長時間冷やしたら出来上がり。浅蒸しで香りが豊かでフレッシュな茶葉は、葉っぱが硬いので、低温でゆっくりじっくり抽出してあげた方が本来の味わいを引き出せます。麻生さんは大抵16時間ほど冷蔵庫に寝かせているそうです。



耐熱ガラス スクエアサーバー・波一珍 ポット

耐熱ガラス スクエアサーバー・波一珍 湯呑・Sawa 茶たく

耐熱ガラス スクエアサーバー ¥1,700(+税)/ 波一珍 湯呑 ¥690(+税)/ Sawa 茶たく ¥650(+税)/ 波一珍 ポット ¥2,290(+税)

続いては、急須を使って冷茶を作ります。茶葉は「さえみどり」で、急須はケユカの「波一珍ポット」を使っていただきました。急須の場合は、常温で淹れても味がしっかりと出る、渋みやコクのある茶葉を選ぶことが大事なのだそう。まず、急須に茶葉を入れたら、常温の水を注いで、およそ5分間抽出します。氷の入ったグラスに注いで一気に冷やせば冷茶の完成。氷でお茶が薄まるので、茶葉は比較的多めに入れるのがポイント。通常のお茶を急須で淹れる場合、1杯(100ml?120ml)に対して3g?4gの茶葉が基本ですが、冷茶の場合は、1杯に対して5g?6gの茶葉を目安にするのがよいそうです。



Sawa 土瓶・Sawa 湯呑み・Nucri ソーサー

カジュアルな「棒ほうじ茶」は、急須もカジュアルで容量の多い「Sawa 土瓶」を使って、ホットで淹れていただきました。ほうじ茶は緑茶を高温で焙煎している茶葉のため、急須に茶葉を入れたら、なるべく高温のお湯で抽出することが大事。ShiZen Teaオリジナルブレンドの場合は、80℃のお湯で、およそ1分間抽出するのがベストだそうです。



波一珍 プレート 12.5cm

波一珍 プレート 12.5cm ¥790(+税)

お茶のタイプに合わせて、麻生さんがおすすめしてくれたお菓子がこちら。
「香駿」のようなフローラルな香りが特徴のお茶には、イチジクなど、ドライフルーツを合わせると、香りが口の中でより一層と広がるといいます。「さえみどり」など渋みがあり、深い味わいのお茶には、最中がおすすめ。あんこの濃厚な口当たりがお茶のコクとマッチします。「棒ほうじ茶」には、レモンの酸味がぴったりと合うそうで、レモンケーキなど洋菓子との相性がいいそうです。


せっかくなので、家にひとつあると便利なケユカの「セラミック お茶ミル」も麻生さんに使っていただきました。「想像以上に細かく挽けて、中身も確認できるので使いやすい」と、その使い心地に太鼓判。「お茶を飲むために使うのはもちろんですが、スイーツ用に、アイスクリームに振りかける粉末にしたり、ケーキの生地にお茶を練り込んだりするのに使うのにぴったりだと思います」と麻生さん。ほうじ茶の茶葉を挽いてバニラアイスにふりかけ、ほうじ茶アイスにして楽しむのがオススメとのことでした。



麻生陽介さん

最後に、今回撮影に使用したケユカのお茶グッズについて、麻生さんに感想をうかがいました。中でも「さえみどり」を淹れた急須の「波一珍 ポット」が一番のお気に入りのようです。「とても好きな急須ですね。口が広くフラットな形状なので、水を注いだ時に全体的に茶葉が下から開く。香りを損なわないので、上級煎茶からそうじゃないものまで幅広く使える万能型ですね。取っ手が後ろに付いているので、片手で蓋を抑えながら入れられるのも便利です」と大絶賛。

ほうじ茶を淹れるのに使った急須「Sawa 土瓶」に関しても、「容量がたくさん入るので、ほうじ茶、玄米茶など日常的に飲むお茶を入れるのにぴったりだと思います」と嬉しいコメント。また、茶たくとして使った「Sawa 茶たく」についても、「小ぶりで可愛いですね。店では小さなカップで出すことが多いので、こういう小さい茶たくは重宝しそうですね。」とのお話をいただきました。


Shizen Tea

日本茶のプロである「ShiZen Tea」の店主に教わるお茶の楽しみ方、いかがでしたでしょうか?茶葉にこだわって、その茶葉に合った淹れ方でお茶を作ると、茶葉本来の味が引き立って、より美味しくお茶を楽しめることがよく分かりましたよね。ぜひみなさんも今回の記事を参考にしながら、夏でもお茶タイムを充実させて下さいね。後編では、麻生さんを講師に招き、8月4日(日)に開催した日本茶ワークショップの模様をお伝えします。こちらもどうぞお楽しみに。

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カテゴリ : キッチン用品